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Wisteria
  【二世帯住宅+土地有効活用事例】
両親の土地に 若世帯が建てた二世帯住宅:
独立した二世帯住宅に加え8戸の賃貸1Kタイプマンションを建設し、建設費の返済を収益空間でまかなった例

用途 オーナー二世帯住宅
共同住宅
所在地 神奈川県相模原市
構造規模 地上3階
主体構造 RC造
面積規模 460m2
竣工 2003年3月

※↑画像をクリックして拡大表示

敷地

パース
マネーコンセプト(商品企画):建設費の返済を収益空間でまかなう!!

本計画は、両親の土地に隣接した土地を購入できたことにより(親の土地と合わせると61坪程)、二世帯住宅と賃貸マンションをつくりたいという息子さんからの相談で始まりました。

計画地は相模大野駅から徒歩8分の公園に面した比較的静かな住宅街に立地しています。
都市計画的条件より、容積率200%、建ペイ率は(角地により10%緩和を受け)70%が建設可能、高さは3階までが効率よく建設できることが分かりました。

建築計画はまず事業的観点による、賃貸マンションと2世帯住宅の面積バランスの検討から行いました。
さらに(引越代から仮住まい費用までを含めた)建設費予定総額+土地・建物の担保力より算出された資金計画等の事業計画と、それに見合った建設計画を致しました。
その結果、オーナー2世帯住宅(独立型)と、1Kタイプの賃貸住宅が8戸の計10戸の共同住宅案となりました。

大部分の建設費を借入れしながらも、賃貸分の収入でその返済、さらに維持管理費、土地建物の固定資産税もまかない、ご両親に建物管理をお任せして、管理費も給与として払えるという夢のようなプランを実現することができました。
ご自分の給与から払っていた所得税も、数年間は賃貸マンションの税務上収益のマイナスによる損益通算の効果よって、一部還付されるという特典までついていました。


デザインコンセプト: 平面計画はシンプルに表情は豊かに!

オーナーご家族と私どもと共に「二世帯住宅をどのようにつくるのが良いのだろう?」と考えました。
二世帯住宅のあり方、それは各人それぞれに違う思いがあるのが当然ですが、生活時間帯、食事の嗜好性、お友達や趣味のこと等考えれば考える程、若世帯と老世帯は原則的に分離する案が最良であると考えられました。

しかし、全てを分離するのではなく、日常はお勝手口を通じてお互いに行き来できるプランにすることで意見がまとまりました。

そして、若夫婦の提案で明るくて見晴らしが良い3階を老夫婦の住まいとし、ホームエレベーターを菜園とウッドデッキのある屋上まで通すことによって、移動が楽なので今までと同じように野菜つくりや盆栽も楽しめるようにいたしました。

また、1階は借り手が付きにくくなる可能性があるので若夫婦世帯が住むことを選択されました。
これらの事は建物の設計を進めていく中で一つ一つみんなが納得出来るよう何度も話し合い、建築計画とマネー計画を融合させてできた結果と言えます。
外観はコンクリートの打放しとタイル貼りでシンプルにかつ温かみのある表情を演出いたしました。